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今日とも知らず明日とも知らず、

迫っている後生の一大事に、

少しも驚かないことを嘆かれた

善導大師のお言葉と、その根拠を書け。

◯人間悤々(そうそう)として

衆務(しゅむ)を営み、

年命の日夜に去ることを覚えず。

灯(ともしび)の風中にありて

滅すること期(ご)し難きが如し。

忙々(もうもう)たる六道に

定趣(じょうしゅ)なし。

未だ解脱(げだつ)して

苦海を出(い)ずることを得ず。

云何(いかん)が安然(あんぜん)として

驚懼(きょうく)せざらん。

(往生礼讃)